AERA dot. 5th anniversary

フリートウッド・マックの“新作”が出た!?

連載「知新音故」

このエントリーをはてなブックマークに追加
小倉エージ週刊朝日#小倉エージ#知新音故

リンジー・バッキンガムとクリスティン・マクヴィー

リンジー・バッキンガムとクリスティン・マクヴィー

リンジー・バッキンガム クリスティン・マクヴィー『リンジー・バッキンガム/クリスティン・マクヴィー』

リンジー・バッキンガム クリスティン・マクヴィー『リンジー・バッキンガム/クリスティン・マクヴィー』

 リンジー・バッキンガムとクリスティン・マクヴィーのアルバム『リンジー・バッキンガム/クリスティン・マクヴィー』の登場には驚いた。その組み合わせに、である!

 言うまでもなく、2人はフリートウッド・マックのフロントに立つ存在。本作にはミック・フリートウッドとジョン・マクヴィーも参加している。これはもう、スティーヴィー・ニックス抜きのフリートウッド・マックの新作ではないか!

 初期のフリートウッド・マックは1960年代後半のイギリスで、ブルース・ロック・ブームの火付け役を果たした。ピーター・グリーンが看板ギタリストだった頃で、時代の先端を歩んできたザ・ビートルズにも影響を及ぼしている。

 ピーターはドラッグ問題などでグループから離脱。その後、チキン・シャックのヴォーカルだったクリスティン・パーフェクトがジョン・マクヴィーと結婚し、クリスティン・マクヴィーと名を変えてグループに参加した。看板ギタリストや主要なソング・ライターの相次ぐ交代で、フリートウッド・マックの音楽性は変化し、低迷期に入る。

 74年、中心人物だったミック・フリートウッドとジョン・マクヴィー、クリスティンの3人は、活動の拠点を米カリフォルニアに移した。そこで新たにリンジー・バッキンガム、スティーヴィー・ニックスの2人が加入し、ポップ・ロック・バンドに変身。翌年に発表した『ファンタスティック・マック』で再び脚光を浴びた。続いて77年に発表した『噂』が、全米アルバムチャートで31週連続1位の大ベストセラーになり、黄金時代を迎えた。

 80年代に入ると、メンバーのソロ活動が中心となり、リンジー・バッキンガムが脱退。またまたメンバーの変遷が繰り返された。米大統領選でビル・クリントン氏を応援するための再結成などの例外を除けば、黄金期のメンバーが集結することはあまりなかった。

 そうした中、クリスティンが3年前、フリートウッド・マックのツアーに参加。16年ぶりにグループに復帰し、新曲のレコーディングにも取り組んだ。これがきっかけで生まれたのが、今回の『リンジー・バッキンガム/クリスティン・マクヴィー』だ。

 制作は断続的に進められた。ツアー後に再開するはずだったが、スティーヴィーがソロ・アルバムを発表してソロ・ツアーを実施。スティーヴィー抜きでレコーディングが継続。結果、フリートウッド・マックの新作としてではなく、リンジーとクリスティンのデュオ・アルバムとして発表されることになった!というのがコトの真相らしい。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

   小倉エージ , 知新音故 をもっと見る
このエントリーをはてなブックマークに追加