総決起大会で都議選の候補者らと改革姿勢をアピールする小池百合子・都知事 (c)朝日新聞社
総決起大会で都議選の候補者らと改革姿勢をアピールする小池百合子・都知事 (c)朝日新聞社

 小池百合子・東京都知事が6月1日、自民党に離党届を出した。これまでは、国政には協力するものの、都政では対決するというわかりにくい立ち位置だった。それが解消され、わかりやすい対決の構図となった。

 小池知事は離党届を出した日に、地域政党「都民ファーストの会」の総決起大会に参加。自ら会代表に就任したことを発表した。

 大会では小池知事が、

「本日、自民党本部に離党届を出させていただきました。もう崖から飛び降りた私ではありますけど、みなさまの前でその決意を示すという観点からのこと。いかがでしょうかー」

 と述べ、会場から拍手喝采を浴びた。「東京を頼むぞー」「がんばれー」といった声援も相次ぎ、小池劇場の第2幕のスタートを印象づけた。

 最近の世論調査では、小池知事への支持率は60%超の高い水準だが、都民ファーストの会の候補者に投票すると答えた人は十数%という結果。政党としての認知度が足りず、勢いをつけるきっかけが必要だった。

 大会に参加した杉並区の候補で教育コンサルタントの茜ケ久保嘉代子(あかねがくぼ・かよこ)氏はこう話す。

「今日は記念すべき日。知事は以前崖から飛び降りたと言ってたが、今日もう一回、飛び降りたと思う。最初は都議会自民党だけと全面対決している印象だったが、離党することによって、自民党全体が相手になる感じがする」

 都民ファーストの会は48人の公認候補を立て、公明党などの候補者35人前後も推薦する。都議団幹事長の音喜多駿氏は、

「知事の離党で自民党との違いが際立つことになる。都民の方々にとってもすっきりしてわかりやすい。都議選では少なくとも第1党は取っていく。これから活動量を増やしていけば48人の全員当選という可能性もあると思います」

 と歓迎する。

 小池知事よりひと足早い5月31日に、自民党に離党届を提出した若狭勝衆議院議員は、自民党東京都連の問題点を指摘する。

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