運営側はそうした一部のファンを排除しようとするが、限界もある。都内の芸能事務所の経営者は、
「出入り禁止にした人のリストをほかの事務所と共有しているが、全員は把握できない。スタッフは少なく、ライブ会場から完全に閉め出すのは難しい」
と実情を明かす。結局、不審な人がいればすぐに通報してもらうなど、アイドルたちの自主的な警戒に任せているという。
運営側も大手から零細までさまざま。昨年には、地下アイドルと交際したとして、運営スタッフがファンから数百万円を脅し取る事件も起きた。
アイドルになりたいという女性の夢を食いものにしないよう、業界全体で改善すべき課題はたくさんある。
※週刊朝日 2017年6月2日号