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診断基準が10年ぶりに改変…「ドライアイ」とQOLの関係

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タイプに合った点眼薬を選ぶことが大切だ(※写真はイメージ)

タイプに合った点眼薬を選ぶことが大切だ(※写真はイメージ)

 生活環境やライフスタイルの変化で、ドライアイ患者が増加している。単に「目の乾き」と我慢しがちだが、睡眠障害やうつ病との関連、QOL(生活の質)への深刻な影響が明らかになってきた。タイプに合った点眼薬を選ぶことが大切だ。

 涙は目の表面を均一に覆い、雑菌などから眼球を守っている。ものを正確に像として捉えられるのも涙が均一なおかげだ。ドライアイは、涙が不安定な状態。車のフロントガラスに雨がまだらについている状態を想像するといい。涙が均一でなくなると、不快感や見えにくさなどの症状が出る。

 ドライアイの推定患者数は1千万人以上で、中高年女性に起こりやすいとされてきた。しかし近年は、幅広い層で増えている。

 東京歯科大学市川総合病院眼科教授の島崎潤医師はこう話す。

「エアコン、パソコン、コンタクトレンズが危険因子です。エアコンによる湿度の低下は涙の蒸発を促し、パソコンなどの作業はまばたきを減らすため涙が乾きやすくなります。さらにコンタクトレンズの装用も涙の蒸発量を増やします」

 症状は目の疲れ、ゴロゴロ感、痛み、ものがぼやけて見えるなど多様だ。

「病名から連想される“乾き目”の訴えは少数で、自分がドライアイと気づかずに生活している人が大半だと思われます」(島崎医師)

 市販の目薬で症状が解消する程度であればいいが、深刻な症状に悩む患者も少なくない。発症すると適切な治療を受けない限り、症状からは解放されない。

「睡眠障害やうつ病が深く関連することが明らかになっています。また、QOLへの影響は大きく、重い症状では心臓の病気である狭心症と同程度に生活の質が落ちていることもわかってきました」(同)

 昨年末、ドライアイ研究会は診断基準を10年ぶりに改変した。改変に携わった島崎医師は、こう話す。

「以前は乾燥によって起こる目の表面の傷がなければドライアイと確定できませんでしたが、傷がなくても症状に苦しんでいる人をしっかりと診断し、症状を治すのが狙いです」


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