北原みのり「オルタナティブ・ファクトだらけ」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「オルタナティブ・ファクトだらけ」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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北原氏は「「客観的真実などなく全ては解釈、といった考えは、この国では政治家もジャーナリストもやっている」と指摘する (※写真はイメージ)

北原氏は「「客観的真実などなく全ては解釈、といった考えは、この国では政治家もジャーナリストもやっている」と指摘する (※写真はイメージ)

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。北原氏は、新しい言葉を学んだという。

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 トランプ大統領のおかげで「オルタナティブ・ファクト」という言葉を学んだ。大統領就任式に「史上最多」の人が集まった!と大統領報道官がウソをついたことに対し、大統領顧問が「あれはオルタナティブ・ファクト」とテレビで発言したのだ。それを聞いたキャスターが、「オルタナティブ・ファクトはファクトじゃねぇよ!!」というような、強い口調で叫んでいた。

「オルタナティブ」とは「代替」という意味だけれど、これに「ファクト」をつけると、日本語圏に暮らす者としては、とたんに馴染み深い概念になるように思う。芥川龍之介「藪の中」しかり、人は見たいものを見る、客観的真実などなく全ては解釈、といった考えは、この国では政治家もジャーナリストもやっている。

 1月2日に放送された東京MXテレビのニュースバラエティー番組「ニュース女子」は、まさにオルタナティブ・ファクトな番組だった。沖縄の米軍ヘリパッド建設の「真相に迫る」と宣言して語られるのは、ヘリパッド建設反対に高齢者が多いのは、「逮捕されても生活に影響が少な」いため「過激デモ活動に従事させている」とか、「沖縄の人はみんなアメリカが好きなんですよ」みたいなこと。それをもっともらしく男性コメンテーターが話し、それに対し女性タレントが幼い笑い声をあげて頷く。誰もが等しく頭悪そうにみえる番組だった。全てがウソなわけではない。高齢者が多いのは事実だけど、あげた理由は事実ではない。「みんなアメリカが好き」というざっくりした感想は彼の心象世界なんだろうが、それもまた、オルタナティブ・ファクトだろう。


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