12月から、楳図かずおさんの原作をフランス人演出家がミュージカル化した「わたしは真悟」に出演する。深い恋に落ちた小学生のカップルが、その関係を引き裂かれたとき、2人の遊び道具だった産業用ロボットが2人の子供として自我を持ち、成長していくという物語だ。大原さんが演じるのは、主人公“悟”の隣人で、8歳くらいの女の子“しずか”役。

「今回、歌に関しては、最初に、“うまく歌わないこと”“音程を外すこと”“ビブラートをかけないこと”という条件を付けられました。少女の拙さ、幼さを歌で表現しなければならないのが難しいです」

 多少の弱音は吐きつつも、舞台の稽古は一日中やっていてもいいなと思うほど大好きだという。ストイックなのは、父親の背中を見て育ったせいかもしれない。

「私、父のことを、師匠のように尊敬しているところがあるせいか、反抗期というものがまったくなかったんです。実家暮らしなので、20歳になってからは、家に帰ると毎晩のように晩酌に付き合っています。父は家が好きな人で、外に飲みに行かないんです。でも、最近はそれがプレッシャーです。私は、友達と遊んで騒ぎたいほうなので(苦笑)」

週刊朝日 2016年11月25日号