地獄専属ロックバンドのボーカル兼ギターに?(※イメージ)
地獄専属ロックバンドのボーカル兼ギターに?(※イメージ)

「何年経っても、お互い、ずっと同じことを面白いと思っているんだな」

 宮藤官九郎さんと会って話すたびに、長瀬智也さんはそんなことを感じるのだそうだ。二人が最初にタッグを組んだのは、2000年に放送されたドラマ「池袋ウエストゲートパーク」。その5年後、宮藤さんの初監督映画「真夜中の弥次さん喜多さん」では、長瀬さんが主演した。どちらかというとシリアスな役を演じることの多い彼が、宮藤さんの作品の中では、常にはじけた面白さを発揮している。映像の中で自由に暴れている、と言ってもいい。そんな相性抜群の二人の最新作が、映画「トゥー ヤング トゥー ダイ! 若くして死ぬ」である。

「俺が演じている“キラーK”っていう地獄専属ロックバンドのボーカル兼ギターの設定は、企画書の段階で決まっていましたね。以前にも、バンドを題材にした、ロックな映画をやりたいね、なんて話していたことがあったから、『あ、あの話を覚えててくれたんだ』と(笑)」

 神木隆之介さん演じる、事故で死んだ17歳の男子高校生が、好きだった女の子にキスしたい一心で、長瀬さん演じる赤鬼と一緒に地獄からの生還を目指して奮闘する、という奇想天外なストーリー。「でも、カッコよさとバカっぽさと面白さが共存していて、宮藤さんと俺がこれまでやってきたものづくりの、集大成的な感じがします」と長瀬さんは話す。

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