田原総一朗「キッシンジャーも沈黙した米国の『原爆タブー』を破れるか」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「キッシンジャーも沈黙した米国の『原爆タブー』を破れるか」

連載「ギロン堂」

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米国の『原爆タブー』を破れるか(※イメージ)

米国の『原爆タブー』を破れるか(※イメージ)

 オバマ大統領の広島訪問が決まった。キッシンジャー元国務長官もタブー視した原発問題に、どうオバマ大統領が向き合うのか、ジャーナリストの田原総一朗氏は期待を寄せる。

*  *  *
 20年ほど前、東京の国連大学で、米国元国務長官のキッシンジャー氏と、元ソ連大統領のゴルバチョフ氏、日本の首相を5年間務めた中曽根康弘氏とのシンポジウムを行い、私が司会役を務めた。話題は多岐にわたったが、その中で私は、キッシンジャー氏に問うた。

「米国は太平洋戦争末期に、日本の広島と長崎に原爆を投下し、20万人以上の市民が犠牲になった。この責任をキッシンジャー氏をはじめ、米国の国民はどうとらえているのか」

 私が問うと、キッシンジャー氏は緊張した表情になり、腕を組んで2~3分間考え込んだ。そして、考え考えしながら話しだした。

「もしも、わが国が原爆を投下しなかったら、日本は本土決戦に突入したのではないか。そして本土決戦となれば、米軍の死傷者もすさまじい数に上ることになったはずだが、日本人も数百万人が生命を失うことになったのではないか。原爆投下は、結果として米日両国のおびただしい犠牲者を出さないで済んだ。そういうことにならないか」

 つまり、原爆投下は日米両国のおびただしい犠牲者を出さないための、トルーマン大統領による正しい選択だった、ということだ。


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