円高進行は由々しき事態! 必要なのは海外需要の取り込み (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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円高進行は由々しき事態! 必要なのは海外需要の取り込み

連載「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」

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週刊朝日
昨年末は1ドル=120円台だったドル円相場は4月7日、107円台に突っ込んだ (c)朝日新聞社

昨年末は1ドル=120円台だったドル円相場は4月7日、107円台に突っ込んだ (c)朝日新聞社

 1ドル=107円前後と円高傾向にある日本。しかし、“伝説のディーラー”と呼ばれた藤巻健史氏は、円安による海外需要の取り込みが、日本経済を救う手立てだと主張する。

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 昔、私の講演についてきた家内が一人で岡山城を見学に行き、ボランティアのおじいさんにガイドを頼んだときのことだ。「今、主人が講演中で1時間しかありませんので手短にお願いいたします」「お宅、フジマキって言っていたね。あの、藤巻兄弟のフジマキさん?」「ええ、そうです」「お兄さんのほう、それとも弟のほう?」「兄のほうです」「あーそう。株で大損したほうね」。アチャーでした。ただマエダ先生が「藤巻クン、損して有名になるなんて、そりゃ本物だよ、君」と慰めてくれた。

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 円安予想が外れて、またまた「ネガティブ・インディケーター」として有名になってしまったかもしれない(苦笑)。それはともかくとして、昨今のマーケットの動きを見て、為替の重要性を再認識した人も多いのではなかろうか? 年が明けて、昨年末は1ドル=120円台だったドル円相場が下落を始め、4月7日には1ドル=107円台にまで突っ込んだ。円高に振れるたびに株価が下落した。小さく円高が進んでいれば小さく株価が下落し、大きく円高が進んでいれば大きく株価が下落した。

 円高に伴う株価の下落で、資産効果(保有資産の価格が上がり、お金持ちになったつもりの人が消費を増やす)で順調になりつつあった景気は腰折れし、デフレから脱却しつつあった物価も上昇が止まった。このまま円高が進んだら由々しき状態になりそうだ。

 このコラムを長年読んでくださっている読者なら「経済低迷、諸悪の根源は円高にある」という私の主張をご存じだろう。この20年間、名目GDPは自国通貨ベースで全く拡大していない。金融政策と財政政策を最大限発動しているのに、景気が低迷しているのは日本では経済学が機能しないせいなのか? そうではない。欧米の経済学の教科書には、為替政策が書いてある。日本はその重要性に気がついていないのだ。


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