撮影のとき、自分では笑っているつもりなのに「笑ってください」と言われることがよくある中川翔子。「しょこたん☆ぶろぐ」を開設したのが12年前。歌手、声優、バラエティータレント、イラストレーターなど、さまざまなジャンルで才能を発揮しながら、今もまだ、自分に自信がないという。
「もともとネガティブな性格ということもあり、学生のときは、超のつくインドア派でした(苦笑)。絵を描けば周囲に“キモい”と言われ、歌は好きだったけど人前で披露するなんてとんでもないと思ってました。とくに、みんなで一致団結して何かを成し遂げるみたいなことは、すごく苦手でしたね」
芸能界に入り、次々に未知なることに挑戦して、少しずつ苦手なことを克服していった。最初はおっかなびっくり。でも、「やってみたら楽しい」ことだらけ。とはいえ、一番自然体でいられるのはラジオ収録のときだ。何もかも忘れて夢中になれるコンサートは別としても、人前で自分を表現することには、いつまでも慣れることができないままだった。
そんな彼女が、この春はミュージカル「ブラック メリーポピンズ」に挑戦する。韓国で大ヒットした作品で、一昨年、日本版が上演され話題を呼んだ。キャストはわずか5人。しかも、中川さん以外は前回に引き続いての出演となる。
「年上の女性から、“30代は楽しいよ”ってよく言われてたんですけど、実際に30歳になってみて、“こういうことだったのか”って思いました。20代までは、“若さ”が求められてきたけれど、アラサーになってからは、“スキル”が求められる。仕事がどんどん濃密になって、すごく刺激的です。このミュージカルの後、ずっと声優を務めてきた『ドラゴンクエスト』も舞台化されることになっていて、ミュージカルのお稽古と並行して、本来インドア派の私が、今はなんと体を鍛えています(笑)」