社会現象となった「愛人バンク」 背景に「おいしい生活」 (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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社会現象となった「愛人バンク」 背景に「おいしい生活」

週刊朝日#不倫
「愛人」という言葉には背徳のにおいがする(※イメージ)

「愛人」という言葉には背徳のにおいがする(※イメージ)

<はじめまして。私、22歳。女子大生。155センチ、48キロ。バストに自信があります。35~55歳ぐらいのステキなおじさま、物心両面で私を成長させてください>
<私、21歳。美術学校の学生。仕送りが少なく苦労しています。週1回ぐらいのデートをしてくださる経済的余裕のある方との援助交際を望んでいます>

「援助交際」という言葉がすでに使われていたことに驚くが、伊藤さんが発案した「愛人バンク」という名称は言い得て妙である。この業界は、生き残りをかけてあの手この手を考え、それまでの常識では考えられないものが出てくるからおもしろい。

 どんな仕組みだったのか。伊藤さんの近著『愛人バンクとその時代』(人間社文庫)を読むとよーく分かる。「自由恋愛の紹介窓口」を宣伝文句に入会金は男性会員20万円、女性会員は5万円(0円や10万円の場合も)だった。男性会員1人に女性会員1人を紹介するという見合いがセットされ、互いが気に入れば当事者同士で月単位の手当を決め、あとは自由にお付き合いを──というのである。

「愛人といえばドロドロとしたイメージがつきまとっていたが、『夕ぐれ族』という都会的でおしゃれなネーミングにひかれたのか、大学教授や弁護士、医者もいた。いわゆるインテリ層が多かった」(伊藤さん)

「愛人バンク 夕ぐれ族」は、東京の銀座に事務所を構え、83(昭和58)年の最盛期には入会金だけでも数億円の収益になったという。「素人に出会える」というユニークなシステムが当時の人の興味を引いたのだろう。ホテトル、マントル、デート喫茶といった既存の風俗業は飽きられつつあった時代だった。


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