林家正蔵「人を笑わせたいとかいう欲望も、微塵もないですしね」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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林家正蔵「人を笑わせたいとかいう欲望も、微塵もないですしね」

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有名な噺家の家に生まれたものの、子供の頃、「落語をやりなさい」と言われたことは一切なかった(※イメージ)

有名な噺家の家に生まれたものの、子供の頃、「落語をやりなさい」と言われたことは一切なかった(※イメージ)

「とにかく笑いっぱなしだったわよ」

 山田洋次監督20年ぶりの喜劇「家族はつらいよ」の試写を、林家正蔵さんの家族が連れ立って観に行った。戻ってから、母である海老名香葉子さんは息子にそう感想を告げたという。

「試写に行ったのは、82歳のお袋、私の家内、一つ上の姉の3人です。滅多に私のことを褒めないお袋が、試写を観たあとは至極ご機嫌で。それから、私の子供たちも含め、家族みんなで一緒にご飯を食べた。映画のことや、家族一人ひとりが抱えてる問題とか、いろんな話になってねぇ。それぞれの愛情、背負っているもの、見えなんかがごちゃまぜになって、最後にお袋が、『映画の家族もつらかったけれど、うちもつらいわよねぇ』と(笑)。それが笑えるわけ。どんな家族も大変なことを抱えていて、家族はつらい。でも、そのあとに、“まんざら悪くないよね”と続く気がしたんです。“家族は素晴らしい”じゃなくてね」

 正蔵さんがまだこぶ平だった時代、監督が書いた落語「頓馬(とんま)の使者」を高座にかけたいと申し出たとき、監督から、「一度、私に稽古を見せてください」と条件がついた。それが最初の出会いだった。


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