「もういいや」の境地に到達、介護漫画原作者二人が語る介護の現実 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

「もういいや」の境地に到達、介護漫画原作者二人が語る介護の現実

このエントリーをはてなブックマークに追加
ヘルプマン!!くさか里樹くさか・りき/高知県出身。2011年、「ヘルプマン!」で第40回日本漫画家協会賞大賞受賞。14年末に本誌に発表の場を移す。「ヘルプマン!!」Vol.3まであわせてこれまでに30巻が発行され、累計は130万部を超す(撮影/写真部・加藤夏子)

ヘルプマン!!
くさか里樹

くさか・りき/高知県出身。2011年、「ヘルプマン!」で第40回日本漫画家協会賞大賞受賞。14年末に本誌に発表の場を移す。「ヘルプマン!!」Vol.3まであわせてこれまでに30巻が発行され、累計は130万部を超す
(撮影/写真部・加藤夏子)

ペコロスの母シリーズ岡野雄一おかの・ゆういち/長崎県出身。上京し、出版社に勤務したあと、40歳で長崎に戻る。認知症の母との日々を描いた『ペコロスの母に会いに行く』が大ヒットし、映画はキネマ旬報の2013年邦画ベストワン(撮影/写真部・加藤夏子)

ペコロスの母シリーズ
岡野雄一

おかの・ゆういち/長崎県出身。上京し、出版社に勤務したあと、40歳で長崎に戻る。認知症の母との日々を描いた『ペコロスの母に会いに行く』が大ヒットし、映画はキネマ旬報の2013年邦画ベストワン
(撮影/写真部・加藤夏子)

くさか:実話を基に漫画にされているんですってね。映画「ペコロスの母に会いに行く」で一番笑ったのが、オレオレ詐欺の電話のシーン。「母ちゃん俺、俺。金振り込んでくれ!」って犯人が言って、「ああ、わかった」と受話器を置いた瞬間にすぐ忘れるという(笑)。

岡野:そうそう、近いことが実際にありました。僕の漫画は私小説みたいなものですが、くさかさんは、たくさん取材して描かれているんですよね。知識がいっぱいあるから、万が一、介護が必要になっても心構えや対応はばっちりですね。

くさか:はい、この漫画のお陰ですね。「ヘルプマン」に取り組んでいなかったら、介護する立場になったときに自己流でやって行き詰まっていたと思います。でも今は、認知症になったとしても何も変わらないよっていうのが本当によくわかるし、誰かがなっても「大丈夫や! わからないようになんてならないから」って言えます。初動で困ることもないですね。介護や認知症の情報はすごく重要だと思いました。

岡野:「ヘルプマン」が予習になっている感じですね。

くさか:読者の方からもそういうお話を聞きます。もっと早く知りたかったという声も。私も漫画を描く前は、自分がぼけたら嫌だな、エロばばあになったらどうしよう、とかものすごく不安に思っていましたが、今は「まあいいや」って。

岡野:それ同感です。どんげんでんなる! 僕なんて、この間ストーブって言葉が出てこなくて、「ぬくもる、燃える、あったまる……」と単語をあげて説明して。息子にその話をしたら、「まあ、漫画は描かんけど、面倒はみるから」って。描いてほしいなぁ、「ペコロスに会いに行く」というタイトルで。

週刊朝日 2016年2月26日号より抜粋


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい