ドラマチック人生とは…(※イメージ)
ドラマチック人生とは…(※イメージ)

 ヨーロッパに住んで、もう20年になる。西野麻衣子さんは、ノルウェーで最も有名な日本人。15歳で親元を離れ、英国ロイヤルバレエスクールに留学、19歳でノルウェー国立バレエ団に入団した。25歳のとき、同バレエ団で東洋人初のプリンシパル(主役級の役を踊るダンサー)に。その経歴だけでも十分華やかだが、オペラハウスの芸術監督を務める男性との結婚後、直近5年間のバレエ人生は、さらにドラマチックだ。彼女のバレエに魅せられた女性監督から、「ドキュメンタリーを撮りたい」とオファーがあり、撮影が進むうち妊娠が発覚。2年だった契約は4年に延び、ドキュメンタリーは、彼女が出産を終え、再度「白鳥の湖」で主役を踊るまでの、壮大なドラマになった。

「最初は、私のバレエダンサーとしての変化や成長を追いかけるものだったのが、途中で妊娠したことで、大阪に住む母親とのやり取りがどんどん増えて、最終的には母が準主役みたいになって(笑)。監督は、表面的でない、あるがままの私を撮ることにこだわっていて、『今日は気分が悪い』なんて言うと、逆に面白がって飛んできたり。4年の間に2回だけ、『今から撮りにいく』と言われて、どうしても一人になりたくて、『ノー』と言ったことがあったけど、結局彼女はやってきました(苦笑)」

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