「昔から『ハワイ=楽園』というリゾート的なイメージは強かったですが、人生における幸せの絶頂と言える挙式場所として定着したことで、『幸せの象徴』という印象が強まった。子の幸せを願う思いから、ハワイ語での名づけは今後も増えるかもしれません」

『キラキラネームの大研究』(新潮新書)の著者、伊東ひとみさんは別の視点から分析する。

「ハワイ語には日本語の響きに共通する面があり、あからさまに外国語を使った感じがしないから、抵抗なく採り入れやすいのでは」

 名づけの文化史に詳しい京都文教大学の小林康正教授の見方はこうだ。

「個性的な名前をつけたいという潮流の中で、今や欧米由来の名前は珍しくなくなってきた。流行に乗っかるのでなく、むしろ『ずらしたい』という思いから、身近な外国でもあるハワイ語に着目したのでは」

 ハワイが「幸せの象徴」であり続けますように。

週刊朝日  2015年12月4日号