漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏は、「孤独のグルメ Season5」(テレビ東京系 金曜24:12~)の主人公が発するダジャレに心満たされるという。
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おっさんが散歩したり、おっさんが路線バスに乗ったり、おっさんが途中下車したり、土地の高低差を愛(め)でたり。いまやTV界は、空前のおっさん祭りなのだ。
そんな中、空腹を自覚したおっさんが、飲食店に飛び込んで、ただただ飯を食う番組。それが「孤独のグルメ」である。
主人公の井之頭五郎(松重豊)は個人雑貨輸入商を営み、自由に生きる中年男。原作漫画の五郎ちゃんは、ちょっとハードボイルドだ。「人生が重たくなる」と店も構えず、結婚もしない。時々、親父ギャグを挿入しつつも、ひたすら孤独なモノローグで語られる大衆食堂の昼飯の情景。そのギャップがおもしろい。
かたや「もう『松重』という字を見ただけで、腹が減る!」と言われるくらい定着したドラマ版五郎。見た目はハードボイルドでも、中味はマイルド。原作版ほど孤独オーラを発してない気がするのはズバリ、ダジャレのせい?
メニューにラムミントカレーを見つければ「食べてミント、わかラム」。ひれ肉とご対面すれば「うわぁヒレ! ハラホロヒレ」。
こうなると止まらない。