オープンしたばかりの“海老名TSUTAYA図書館”でも選書や配架をめぐり、波紋が広がっている(※イメージ)
オープンしたばかりの“海老名TSUTAYA図書館”でも選書や配架をめぐり、波紋が広がっている(※イメージ)

 武雄市(佐賀県)に続き、オープンしたばかりの“海老名TSUTAYA図書館”でも選書や配架をめぐり、波紋が広がっている。

 TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と図書館流通センター(TRC)の共同事業体に運営を委託して、10月1日にリニューアルオープンした海老名市立中央図書館(神奈川県)。オープン直前に、不適正な“予定購入リスト”が発覚して(本誌10月9日号)、市教育長が市議会で「一冊一冊手にとって、市民に説明できるような形で配架したい」と答弁。再選書で疑惑は払拭(ふっしょく)されたかに思われたが、海老名市の山口良樹市議が“再選書後の購入リスト”を入手。HP上で公表すると、市民やネット上に衝撃が広がった。

 教育長が精査したはずなのに、なんと“海外の風俗店を紹介した本”が含まれていたのだ。市教育委員会は「選定基準内で問題はないと判断した。他自治体での選定実績もある」(10月4日付産経新聞)と回答していたものの、翌日には『大人のバンコク極楽ガイド』『タイバンコク夜遊び地図』『バンコク裏の歩き方』の3冊の貸し出し中止を決めたのだ。

「貸し出しを中止にしたということは、不適切な選書だったと認めたということで、やはりオープンを延期してでも十分に精査すべきだった。市民の税金を使っている認識が甘く、ずさんな運営で、このままでは許されない。それに、風俗紹介本や海老名の選書基準の対象外になっている本は、3冊だけではないのです」(山口市議)

 購入リストを確認すると、『夜のバンコクマップ&ガイド』など、類似していると思われる本が見つかった。記者は購入リストで納品済みとなっている『夜のバンコクマップ&ガイド』を入手して、中身を検証した。

 驚くべきことに、表紙に“タイ風俗のトラブル回避術”と大きく見出しがあり、ひと目で刺激的な本だとわかる。さらにページをめくると、写真付きで“南国フルーツ女体盛り”などが紹介され、「女体盛りは食欲と性欲を同時に満たせる」と書かれていた。まるで“エロ本”ではないか。

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