「体の内側を冷やさないため、人肌に温めたスポーツドリンク(あるいは経口補水液)を少しずつ飲むんです。私は日中はもちろん、水分補給が必要な風呂上がりにも飲んでいます」

 でも、温めたスポドリって、おいしいのか。試しにカップに入れ、レンジでチンしてみた。恐る恐る口に含めてみると……おっ、意外とイケる。ホットレモネードのような味だ。これなら安心してお勧めできる。

 今津医師は体を温める重要性について、こう話す。

「冷え症の人は、そうでない人に比べて風邪をひきやすいとされています。体が冷えると免疫力が下がり、ウイルスに感染しやすくなるからです」

 風邪のウイルスから体を守る際、さまざまな化学反応が起きる。その化学反応を起こす触媒となっているのが「酵素」だという。

「酵素は37度ぐらいで最も活性化するので、免疫力を高めるには体を温めたほうがいい。体温計で測る体温ではなく、深部体温(体の内部の体温)を上げることが大事です。漢方薬で体温を上げて、風邪と闘う力を引き出すことも可能ですが、予防の基本は養生。自分の体をモニタリングしながらのセルフケアが大事です」

週刊朝日  2015年10月16日号より抜粋