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睡眠薬より効く? 不眠症に「レコーディング快眠法」

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週刊朝日#健康

大事なのは、睡眠の長さより…(イメージ)

大事なのは、睡眠の長さより…(イメージ)

レコーディング快眠法

三島和夫著
定価:1,296円(税込)

978-4023313903

amazonamazon.co.jp

 不眠に悩む人は多い。厚生労働省研究班の調査によると、日本の成人の35%に何らかの不眠症状があることがわかった。

 寝つけない、途中で起きてしまうなど、不眠を訴える人は、睡眠の質よりも量に気をとられてしまいがち。そのため、少しでも睡眠時間をとろうとして、眠れないのにダラダラとベッドにしがみつこうとする。国立精神・神経医療研究センターの三島和夫医師は言う。

「1日8時間眠らなきゃと思っている人が多いですが、それほど眠れるのはせいぜい10代まで。加齢とともに必要な睡眠時間は減って、70代ともなれば6時間で十分です。日本人の65歳はなんと平均9時間も寝床にいる。長くふとんにいると焦ってよけい眠れなくなってしまいます」

 大事なのは、睡眠の長さより密度。三島医師が勧めるのは「ベッドにいる時間を制限して、本当に必要な睡眠時間を見つけ出す」という治療法だ。

 そのために、自分の睡眠状態を記録(レコード)し、間違っている点を見つけて適切な眠りに正す作業をする。これが「レコーディング快眠法」だ。三島医師は言う。

「この方法は、精神科でうつ病などの治療に使われる『認知行動療法』という心理療法を応用したものです。欧米では不眠症に対して最初に試みるべき治療とされ、睡眠薬と同等か、それ以上の効果があることが明らかになっています」

 レコーディング快眠法は、睡眠日誌に自分の睡眠状態を記録することからスタートする。いつベッドに入り、何時に寝ついて、途中で何分目覚めたのか。朝は何時に起きたか。昼寝はどうだったか――。毎日数字を記録し、同時にグラフにすることで、自分の睡眠状態を「見える化」していく。

 これらを見て、自分の不眠のパターンや「ベッドで過ごすうち、どの程度眠れていたか(睡眠効率)」を把握。次にこの記録をもとにベッドにいる時間を短くし、ダメならさらに短く、うまく眠れたら少し延長するという調整を続け、ベストな睡眠時間を割り出す。「ベッドで過ごす時間」と「眠っている時間」の差を縮めていくのだ。

週刊朝日  2015年7月3日号より抜粋


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