オリンピック放送だけは…(※イメージ写真)
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この記事は、3月10日発売の週刊朝日ムック「手術数でわかるいい病院2015」にも掲載しています。※「手術数でわかるいい病院2015」購入はこちら
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 NHK時代の同期であるキャスターの大塚範一(おおつか・のりかず)さん(66)と池上彰(いけがみ・あきら)さん(64)。「池上」「大塚」と互いを呼び合う間柄の二人が、縦横無尽に語り合った。

*  *  *

池上:それにしてもあなたがNHKを辞めたときは驚いたけどね。

大塚:どうして?

池上:今でこそNHKのアナウンサーが辞めて民放行くっていうのは……。

大塚:いや、相変わらずないよ。そんなに。

池上:やりたかったスポーツがやれなくなったから、辞めたっていうこと?

大塚:「クイズ百点満点」(注1)っていう番組を6年くらいやって、もう完全にスポーツから離れててね。そんなにスポーツアナウンサーにこだわっていたわけではないんだけど、オリンピック放送だけはやりたかった。このあとスポーツアナウンサーでやっても、いちばんいい時期にオリンピックをやってないっていうのは、もう挽回不可能なわけですよ。

池上:んー、なるほどね。仕事での挫折ってこと?

大塚:挫折よ。百点満点が終わるときにスポーツのデスクに呼ばれて、「スポーツは無理だから、あなたは芸能を担当してくれ」って言われて、歌謡ショーを内示されたんだよね。えーって。歌は決して嫌いじゃないけども、俺は演歌歌手にヨイショするような話はできなくてね。

池上:なるほど、宮本隆治とは違うと。

大塚:あっはっは! 俺が言ったんじゃないよ、いま!

池上:池上が言いました、はい。大塚は笑って何も言わず、と。

大塚:そのタイミングでフジテレビから自宅に直接電話があって、情報番組(注2)やるからやってくれないか、って言われてすぐに飛んじゃったんだよね。

※注1 1988年から94年まで放送された情報クイズ番組。大塚さんが司会を務めた
※注2 フジテレビの情報番組「めざましテレビ」

週刊朝日  2015年3月13日号より抜粋