大塚家具 日本一“壮大な”父娘ゲンカ 委任状争奪戦の勝者は? 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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大塚家具 日本一“壮大な”父娘ゲンカ 委任状争奪戦の勝者は?

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週刊朝日
父と娘のバトルの結末は…… (c)朝日新聞社 

父と娘のバトルの結末は…… (c)朝日新聞社 

 創業者で会長を務める父と社長である長女が繰り広げる泥仕合は当面、収まりそうにない。

 大塚久美子社長(47)は父、勝久会長(71)が「悪い子供を作った」と嘆きの会見をした翌日の2月26日、初めて記者会見を開催した。

「お客様に対し、お恥ずかしい限り。創業者離れをしなければならないタイミング」と父を突き放した。

 無借金経営の優良企業でぼっ発したお家騒動は注目され、会見場には150人以上の記者が押し掛けた。

「今日はたまたま私の(47歳の)誕生日、思わぬプレゼントです」とジョークを飛ばした久美子氏は、一橋大学経済学部を卒業後、旧富士銀行などを経て大塚家具に入社。取締役などを歴任した後、父の跡を継ぎ、2009年~14年半ばまで社長に就任した。

「久美子氏は切れ者で、勝久氏は同じく取締役にしていた長男、娘婿より、彼女を自ら選んで社長にしました。なのに5年で対立。勝久氏は大きいショールームを構え、一客一従業員で接客する会員制の高級路線。久美子氏はネット販売、ニトリなどを意識したカジュアル路線を進め、反発した勝久氏が久美子氏を解任。久美子氏が1月末、逆襲して勝久氏を追放し、社長に返り咲きました」(東京商工リサーチ情報本部)

 久美子氏は、途中で社長が勝久氏に代わった14年12月期は4年ぶりの営業赤字になったと主張。さらに勝久氏が続けてきた「会員制」などを見直し、17年12月期の営業利益を19億円に伸ばす中期経営計画をぶち上げた。早稲田大学商学学術院で企業の人事や組織のあり方などを研究する久保克行教授が分析する。

「長女の路線は、プレミアムブランドとして生きていくのか、ニトリなどのようにコモディティーとして生きていくのかがわかりづらい。一方、古いやり方に固執し、ダメになっていくのもよくある話で、どっちもどっちだと思います」

 久美子氏は「株主総会で結論が出る」と宣戦布告。3月27日に予定される総会に向けて父娘は熾烈な委任状争奪戦を展開している。

 勝久氏は保有株20%強を確保。一方の久美子氏は、大塚家の資産管理会社の持つ株式など約10%を押さえたとされ、大株主である米投資ファンド、日本生命保険などが、社長と会長のいずれの側につくのかも注目されている。危機管理コンサルティング会社のリスク・ヘッジの田中辰巳代表はこう言う。

「結論からいえば、どちらが勝っても会社に大きな損害を与えたことは明白です。今回の報道で会社の信頼は揺らいでいます」

(取材=本誌・小倉宏弥、森下香枝/黒田 朔)

週刊朝日 2015年3月13日号


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