週刊朝日2015年3月6日号 表紙の黒木華さん
週刊朝日2015年3月6日号 表紙の黒木華さん

「あ、お姉やん」。新春合併号表紙に登場した吉高由里子さんを見つけて表情が緩んだ。昨年のNHK連続テレビ小説「花子とアン」で、吉高さんの妹を演じた。「みんな優しくて、楽しかったな」と振り返るのは、女優の黒木華(はる)だ。

 デビューから5年。映画に出る度に、日本アカデミー賞など主要映画賞で新人賞を総なめ。今、若手で最も注目される一人だろう。

 原点は、高校時代の演劇部。演劇の虜(とりこ)になって、芸術系の大学に進学。在学中、野田秀樹さん主宰のワークショップへの参加を機に、一気に俳優への道が開いた。

 2月28日公開の「ももいろクローバーZ」主演の映画「幕が上がる」では高校の演劇部を指導する新任教諭を演じる。「体育会系と文化系が共存する独特の空気感を表現できていたらいいな」

 ぽわーんとした柔らかい光をまといつつ、時々、芯の強さが垣間見える。「せっかちです。やると決めたらきちんとやりたい。関西人やからなんですかねぇ」

 最後に漏れたおっとりとした関西弁の魅力的なことったら! スタジオ中の空気が優しくなりました。

週刊朝日 2015年3月6日号