100円ショップの商品でもOK。生存率を高める防災グッズ(撮影/加藤夏子)
100円ショップの商品でもOK。生存率を高める防災グッズ(撮影/加藤夏子)

 100円ショップの商品の中から、都市防災学の専門家の明治大学危機管理研究センター・中林一樹特任教授に監修してもらい、生存率を高める防災グッズ20を紹介しよう。

「東日本大震災では、発生から3~4日間、被害の大きな被災地に、水、食料などが配給されませんでした。被災後3日間を生き延び、その後の1週間は自立して生きていけることをイメージしてください」(中林氏)

 県や市町村などの自治体には、防災用の備蓄品が保管されているが、車の台数が足りなかったり、道路が壊れていたりして、運べないことがある。

「非常食は乾パン、氷砂糖のような賞味期限の長いものだけではなく、ポテトチップスのようにカロリーが高くて塩分多めのものも、災害の時にはかえってエネルギー源になって良い。チョコレートやクッキーなどもいいでしょう」

 LEDライトだけだと、暗闇を歩くのにはいいが、明るいだけで熱が出ない。「非常用ローソク」があると、お湯を沸かせたり、暖もとれる。災害時に困るのはトイレ。「携帯用ミニトイレ」があれば、個室さえ確保すれば済む。ライターも必要品の一つ。昔は喫煙者が大勢いたが、最近はめっきり減っているだけに、ライターを持っている人自体が少ない。

 中林氏は「まずは地震の最初の一撃で死なないことだ」という。普段から「耐震マット」で家具を固定し、「窓ガラス保護シート」でガラスが飛散しないようにしておきたい。非常用の袋はあるものの、押し入れの奥で埃をかぶっているという家庭も多いのでは?

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