数カ月前、週刊誌やワイドショーで盛んに取り上げられ、“渦中の人”となった大沢樹生さん。作家の林真理子さんがあの騒動について聞いた。

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林:私、大沢さんの本(『昨夜未明、大沢樹生が死にました…』2008年刊)も読ませていただきましたが、大沢さんの人生そのものがドラマみたいですよね。

大沢:それに加えて、昨年末ぐらいからの騒動も含めると、もう相当なドラマになりますね(笑)。

林:あの件は、もう大丈夫なんですか?

大沢:いえ、まだです。でも、その後については一切、公にしていないんです。することでもないと思うので。

林:本に息子さんの写真も出ていましたけど、笑顔なんか、そっくりだなあと思いましたけど……。

大沢:まあ、何年も一緒に生活してきましたからね。

林:すっごくいい本でしたよ。こういう本ってきれいごとになりがちですが、全然そんなことなくて。人気絶頂のアイドルがどういうことを考えていたのか、ふつうの人にはわからないことが書かれていて。

大沢:そうですか。恐縮です。

林:喜多嶋舞さんとのラブストーリーも、ステキでした。大沢さんが迫りに迫ったんですよね。「スーパースターから」ってメッセージを添えて花束を贈ったり。そんなふうにされたら、女の子はキュンとしちゃいますよ。結ばれるべくして結ばれた2人なんだなと思いましたけど。

大沢:まあ、あれはちょっと盛って書かせていただきました(笑)。

林:そうなんですか(笑)。ジャニーズ事務所に対する素直な気持ちも書かれていましたね。悪口でも暴露でもなく、ご自分を客観視して俯瞰で見ることができるって、すごいと思いました。

大沢:悪口は好きじゃないんです。書くのに1年以上かかったので、もう書きたくないです。あんな苦労は二度としたくない(笑)。

週刊朝日  2014年5月30日号より抜粋