「負けても王座」亀田騒動の裏にJBCの体たらく 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「負けても王座」亀田騒動の裏にJBCの体たらく

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亀田大毅がすっきり勝っていれば、こんな騒動もなかったのだが…… (c)朝日新聞社 

亀田大毅がすっきり勝っていれば、こんな騒動もなかったのだが…… (c)朝日新聞社 

 国内のプロボクシングの統括団体である「日本ボクシングコミッション(JBC)」が「崩壊」寸前だ。

 象徴的な出来事が、12月3日の国際ボクシング連盟(IBF)と世界ボクシング協会(WBA)のスーパーフライ級王座統一戦だ。

 試合はTBS系列でテレビ中継され、IBF王者の亀田大毅が判定負け。アナウンサーは「IBF王座を大毅は陥落です」と叫び、そのまま番組は終了した。

 ところが試合後、IBFの立会人のリンゼイ・タッカー氏が「IBFルールでは、勝っても負けてもカメダは王者で初防衛だ」と説明したのだ。

 発端は試合前日の計量に遡る。WBA王者のリボリオ・ソリスが体重超過で失格し、王座を剥奪された。計量を通過した亀田側が試合実施を望み、JBCの森田健事務局長が統一戦について(1)亀田が勝てば、統一王者(2)亀田が敗れると両方の王座が空位(3)引き分けの場合、IBF王座を保持、と発表した。

 JBCの秋山弘志理事長は「個人的には、前に言ったことを翻すのはおかしいと思う」として4日、経緯説明を求めるメールをIBFに送った。

 だが、試合管理はJBCの責任だ。タイトル認定団体IBFと世界王座の扱いで判断が正反対になる事態は、JBCの確認不足と言われても仕方がない。

 JBC崩壊劇は、安河内剛前事務局長の失脚から始まった。同氏は暴力団排斥や亀田兄弟の父史郎氏のセコンドライセンス取り消し処分で、辣腕(らつわん)を振るった改革派として知られていた。

 ボクシング関係者が解説する。

「2年前、安河内氏の、身内にも厳しい態度で臨む姿勢を疎ましく思った一部職員が、彼の不正経理疑惑に飛びついたのです。調査の結果、潔白が証明されましたが、新団体設立を図ってボクシング界を混乱させたなどとして昨年、懲戒解雇されました。安河内派とされる職員3人も解雇し、現在、彼らから訴訟を起こされているのです」

 今年4月、JBCはIBFと世界ボクシング機構(WBO)に新加盟し、4団体時代を迎えた。現役男子世界王者が亀田3兄弟ら計10人と過去最多となり、王座乱立、世界戦の権威失墜を招いたのは確かだ。

 別の関係者は言う。

「今回の騒動もJBCの介入不足に尽きますよ。組織が混乱してる。しっかりしろ、と言いたいですね」

 JBCよ、どこへゆく。

週刊朝日 2013年12月20日号


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