男性も妊活のために検査 注意したい「乏精子症」「精子無力症」… 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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男性も妊活のために検査 注意したい「乏精子症」「精子無力症」…

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 不妊症とは、避妊をしていないのに、2年以上妊娠しない状態をいう。不妊に悩む夫婦の多くは、最初に女性が婦人科を受診して検査を受け、異常が見つからなかった場合にはじめて男性が精液検査を受ける。これは不妊の原因は女性にあるという先入観によるところが大きいが、男性不妊症の診断や治療が正確にできない現状もある。男性不妊症の診断や治療の問題点について、男性不妊専門医の岩本晃明医師に聞いた。

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 男性不妊症の治療は、泌尿器科で実施されますが、泌尿器科医の多くは男性不妊症を専門としていません。日本生殖医学界が認定する生殖医療専門医は、多くは婦人科医で泌尿器科の医師は全国に45人しかいません。不妊症の原因の半分近くは男性にあることを考えると、潜在的に男性不妊症患者は推計60万~80万人いるとされています。その数に対して、男性不妊専門医の数はあまりにも少ないのです。

 男性不妊症に対する理解が十分に広まっていないことなどから、たとえ男性の精液検査の結果が悪くても女性の不妊治療だけが進められていくケースは少なくありません。男性不妊症の原因は乏精子(ぼうせいし)症や無精子症のほか、精子の運動が不良な精子無力症、勃起障害、射精障害、無精液症などさまざまなものがあり、治療も多岐にわたります。精液検査の結果が悪ければ、ぜひ一度、男性不妊専門医を受診してください。専門医がいない地域もありますが、遠方まで足を延ばしてでも受診するべきだと思います。

 ただし精液の状態は状況により変動しやすいものです。男性不妊の診断には禁欲期間を3~5日おいて少なくとも2回以上は検査するのが望ましいでしょう。

 女性の不妊治療は排卵日を予測して性行為をもつタイミング法から始まり、人工授精、体外受精・顕微鏡授精へと進んでいきます。それにつれて金銭的、身体的な負担は大きくなっていきます。男性不妊症を治療すれば、その負担を軽くできる可能性もあるのです。

 生殖医療に携わる医師や患者さんに男性不妊症の正しい知識を普及するため、現在、男性不妊専門医が集まり「NPO法人男性不妊ドクターズ」を設立する手続きをしています。今後いっそう男性不妊の普及活動に力を入れていきたいです。

週刊朝日 2013年11月22日号


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