最近、女子大人気に復活の兆しが見え始め、今年も昨年より志願者を増やした女子大が目立つ。女子大復活の秘密とは。代々木ゼミナール入試情報センター統括本部長の坂口幸世氏はこう話す。

「世の中の就職状況が厳しいなか、女子大には、職業に結びつきやすい学部学科が多い。医療や看護、栄養、保育、教育、被服といった学部学科の内容が、今の経済状況に合致しているのです」

 なかなか就職氷河期を抜け出せず、多くの学生が苦しむなかで、「就職力」が女子大人気を牽引(けんいん)しているというのだ。卒業生1千人以上の大学で、大学院進学者を除いた卒業生全体に対する昨年の就職率が女子大でトップだったのは昭和女子大だ。86.7%で、共学大と合わせても全国20位と健闘している(大学通信調べ)。

 高い就職率について、同大キャリア支援センター長の武藤空男氏は、「教員と職員が協力して就職支援を行っており、『女性とキャリア形成』などのキャリア科目、キャリア支援センターのプログラムが1年次から4年次まで体系的に組まれています」と説明する。

 同大キャリアサポートシステムのプログラムの目玉は、「社会人メンター制度」だ。学生が社会人と直接会って、卒業後のキャリアプランやライフスタイルについて相談する機会を提供、学生たちは女性の生き方について考え、就職のアドバイスを受けるという。他にも、企業の採用担当者を招いた「模擬面接会」や就職対策の特別講座、業界研究セミナー、学内合同企業説明会など多彩な対策をしている。

週刊朝日 2013年3月1日号