女子刑務所の過剰収容、高齢化問題のいま 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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女子刑務所の過剰収容、高齢化問題のいま

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 いま、女子刑務所が変貌を遂げているという。ベールにつつまれたその実態を、刑務所ジャーナリスト・外山ひとみ氏が岐阜県羽島郡にある笠松刑務所に潜入取材した。ここは公共サービス改革法(公サ法)が導入された唯一の女子施設である。今見られる変化とはいったい何なのだろうか。

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 女子刑務所は依然として過剰収容が続いている。笠松刑務所の今年5月23日時点の収容率はなんと122%(収容人数634人)で、全国で最も過密状態だ。6人共同室に8人が収容され、単独室を2人で使うことなどは日常的で、布団も折り曲げないと敷けない。

 私が初めて笠松刑務所を取材したのは21年前のこと。罪名のトップは覚醒剤取締法違反で変わらないが、当時は男にだまされた悲しい女という空気が漂い、今のように「薬物でダイエット」などノーテンキな受刑者とは異なる。

 最も大きな変化は、高齢化が急速に進んでいることだ。5月末に行われた刑務所の運動会には、21歳から83歳までの受刑者630人がグラウンドに勢ぞろいした。平均年齢48歳、60歳以上は約23%にあたる143人に上る。高齢者も楽しそうに応援するが、ここは町内会ではない。刑務所なのだ。行き場がなく、わずか100円のお茶を盗んだ微罪で服役するような高齢者が笠枚刑務所でも増えている。

 高齢受刑者の受け皿は大きな問題だ。公サ法が上手に活用されれば、確実に再犯者を減らせると私は考えている。

※週刊朝日 2012年6月29日号


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