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テレビ・コメンテーターとしても活躍する作家の室井佑月氏。東京電力の電気料金値上げ発表から、東京電力の企業としての性格に疑問を抱く。
* * * 東京電力は、4月から企業向けの電気料金を平均17%値上げすると発表した。ただし、契約期間が残っている契約者は、次回の更新まで値上げを拒否して現行料金を維持することができるとか。
段階的にだかなんだか知らんが、結局、すべての値上げをごり押ししていくつもりだな。 しかも、値上げを拒否した後に、やっぱり再契約することになれば、ペナルティーとして、値上げは20%になるという。家庭向け電気料金についても、7月から約10%の値上げをする算段らしい。昨年12月、東電の西沢社長は、「電気料金値上げは事業者の権利」と宣った。 あの~、権利と責任はセットなんですけど。
権利権利とわめくなら、被害者たちへの責任をきちんと果たせ。国に金を借りたけど、絶対にすっとぼけるんじゃないよ。自分らの会社の社員のリストラ、給与の削減、持ちビルの売却は進んでいるのか? 東電が責任をきちんと果たさず、「権利」という言葉を使うのはちゃんちゃらおかしい。それにとっても卑怯なの。会見で東電は、当初、値上げ通知に対し、
「連絡がなければ了解」
と見なしていたという。なんで一切非のないこちらが連絡をしなきゃ、値上げ賛成になってしまうのか。
東電は3月27日、新しい料金に賛同頂けないと契約が成り立たず、電気をお届けすることがむずかしくなる」と発表した。これはもう、お願いじゃない。脅しだな。
「値上げが嫌なら、電気止めてやる」という。
東電の企業としての性格は、もう直らないかも。
※週刊朝日 2012年4月20日号

室井佑月
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
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