ITライターの武者良太氏によれば、スマホが普及するにつれて、「個人情報は守られているのか」「知らないうちに漏れているのでは」といった声を聞くことが増えているという。

 武者氏は言う。

「スマホは携帯電話とパソコンが一体になったもので、個人情報の塊です。パソコンと同じように、アプリをインストールして必要な機能を追加できるのが魅力ですが、多くのアプリは、サービスを提供するためにスマホに蓄積された個人情報を利用しています」

 グーグルが3月から個人情報の取り扱い指針(プライバシーポリシー)の変更を発表し、日本や欧米各国の政府が懸念を表明したのは記憶に新しい。ドコモやau、ソフトバンクのスマホはグーグル提供の基本ソフト・アンドロイドを搭載しており、グーグルはスマホに蓄積された個人情報も集めている。加えて、利用者がスマホにアプリを入れると、それぞれのアプリ開発会社や管理者にも個人情報が流れているのだ。

※週刊朝日 2012年4月13日号