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向こう1か月は、平年より気温が高めの予想ですが、平年であれば各地で雪が積もり出し、早い所では根雪(長期積雪)の始まる時季です。遅れていた札幌などの初雪もいよいよ訪れ、本格的な冬に入っていきそうです。最新の1か月予報をもとに予想される天候の特徴をまとめました。

1週目(11月13日~19日) 札幌で初雪 道北では雪景色が広がる?

今日(11日)、札幌管区気象台から向こう1か月の見通しが発表されました。1週目は暖かい空気が流れ込みやすいため、気温は平年よりかなり高くなる見込みです。

しかし、この時季ともなると、平年の最低気温は0度前後、最高気温でも10度に届かない所が多くなります。そのため、一時的に寒気が流れ込むだけで、平地でも雪が降り、積もる所があってもおかしくありません。

上空約1500メートルの気温で、平地で雪が降る目安とされるのは氷点下6度と言われます。この先、この氷点下6度を下回る寒気が最初に流れ込むのは15日から16日となる見込みで、ピークとなる16日朝には札幌の上空約1500メートルで、氷点下9度くらいが予想されています。平地で雪になる可能性が高く、札幌でもいよいよ初雪となりそうです。

また、これだけの寒気が流れ込めば、平地でも雪の積もる恐れがあります。特に道北の内陸では、一時的に辺りが真っ白になり、雪景色の広がる所も現れそうです。

札幌の初雪 近年は遅い年が増える傾向

札幌は11月10日までに初雪が観測されておらず、11月中旬以降の初雪が確定しました。

札幌の初雪の観測は1876年から始まり、昨年までに145年間の統計があります。2000年までの125年間では、11月中旬での初雪となった年は10回しかなく、10年に1度も起こらないくらいの遅い記録となっていましたが、2001年以降の20年間には11月中旬の初雪は4回(2006年、2011年、2012年、2018年)もあり、5年に1度ほどのペースで記録しています。

地球温暖化や都市化など、様々な影響が考えられますが、近年、札幌の初雪は以前より遅れる傾向にあるようです。

2週目(11月20日~26日) 低気圧の動きに注意

2週目も引き続き気温は平年より高めで、例年と比べて冬型の気圧配置は弱い見込みです。しかし、低気圧の影響を受ける恐れがあるため、一時的な寒気の流入の可能性があります。

低気圧の後面(西側)では北よりの風が吹いているため、低気圧が北海道の東へ抜けると、北海道の上空に北からの寒気が入ります。また、低気圧が北海道の南岸を通った時には、寒気を引き込みながら天気を崩すこともあるため、雪の量が多くなる恐れがあります。

全体的な季節の歩みは遅めになりますが、低気圧の動きによっては雪の降り方に注意が必要になりそうです。

3~4週目(11月27日~12月10日) 一部で根雪も始まり、本格的な冬へ

3週目、4週目は気温は平年並みか高めとなる予想です。冬型の気圧配置も例年よりやや弱い見込みですが、2週目までと比べると寒気は入りやすく、入る寒気も強くなります。

平年の道内の根雪初日は、早い所では道北の旭川で11月24日です。12月上旬には稚内(12月3日)、札幌(12月6日)、網走(12月8日)でも平年日を迎え、次第に根雪の範囲が広がっていきます。

今年はそれまでの気温が全般に高めで経過するため、雪が積もってもいったん解ける見込みですが、この時季に雪が一時的に強まれば、そこで積もった雪がそのまま春まで残るという所も出てきそうです。本格的な雪のシーズン突入も近づいてきています。