台風10号は急激にスピードアップ。台風の進行方向の右側、岩手県や青森県、北海道は風がより強まる恐れがあります。暴風警戒域は北東側に広く、台風が日本海に抜けても暴風が吹き荒れるでしょう。

台風10号の予想進路
台風10号の予想進路

台風10号 加速中

大型の台風10号は30日午後6時現在、大船渡市付近を北北西に進んでいます。徐々にスピードアップしており、正午には40キロだったのが、午後6時には50キロに。このあとさらに速度をあげて、東北地方を北北西へ進み、日本海へ抜けるでしょう。31日午前0時には時速75キロの予想です。

暴風に特に警戒が必要な地域は?

一般に台風の進行方向の右側では強い風が吹きやすくなります。 これは、台風のコースの右側では、台風が移動する速度による風と、台風自身が持っている反時計回りの強風が一致するためです。このため、台風10号の進行方向の右側にあたる、岩手県や青森県、北海道では風がより強まる恐れがあります。また、北海道の北にある高気圧の勢力が強いため、台風との間で等圧線の間隔が非常に狭くなります。暴風警戒域は北東に広く予想されており、台風の中心からやや離れた北海道でも広く暴風が吹き荒れるでしょう。台風の中心が日本海へ抜けた後も、暴風に警戒を続けてください。
(日本気象協会 気象予報士 中川裕美子)