今春の桜はのんびりとした開花で、関東地方では満開になった桜に新しい門出を祝福された方も多いのではないでしょうか。桜とともに多くの草花が芽を出し開花するこの季節は、新しいことを始めたり、心を新たに気分をリフレッシュするにはぴったりですね。さて、今日は、日本古来より親しまれ近年では和風ピクニックとも言われる「野点」について簡単にご紹介します。冬に逆戻りの冷たい雨で桜が散ってしまった地域もありますが、これからの新緑の清々しい季節に向けてオススメの野点です。

野点は茶道初心者こそ、気軽に楽しめる!?

野点とは屋外の青空の下で茶を点てること、お茶会を開くことを言います。茶道に通じていない私たちが楽しむには、茶道での背筋の伸びる美しいお作法や細かな決まりごとは一旦脇に置いて、屋外の自然や景色を楽しみながら、お茶を点て、そこに集う人々と心を通わせながらお茶をいただくことに重きを置いて催すことが大切だそうです。お茶会を開くとまではいかなくても、日差しの心地よく感じられるこの季節に茶碗、茶杓、抹茶、ポットを持ってお出かけしてみてはいかがでしょう。カジュアルに茶の湯を楽しむことで、改めてお茶の良さに目覚めたり、茶道を奥深く学んでみたくなったりするかもしれませんね。一方、茶人千利休の残した秘伝書には、決まりがないからこそ場所や茶器の選定が難しいというようなことが記されているそうです。一般に開かれたもののように解釈された野点は現代的な要素であって、茶道を極めた名人やその道を一心に極めようとする方々にとっては、別の意味でおもてなしの心や技が問われる身の締まるお茶会なのかもしれませんね。

オススメの野点セットは老舗からアウトドアブランドまで

早速、この春に野点を楽しみたいという方にオススメなのが野点セットです。野点に必要なものが一式、持ち運びにも便利なカゴやバッグなどに入ったものが手軽なものでは数千円で手に入ります。こだわりたい方はもちろん、茶道具の老舗でひとつひとつを選ぶもの豊かな時間のひとつですね。また、アウトドアブランドのモンベルでも野点セットが販売されていますので、登山やキャンプなどでお茶を点てるのも一興ですね。また、茶器を手に取る前に体験だけでもと思われる方、ありますよ、初心者でも肩肘張らずに参加できるお茶会。例えば、東京都と東京歴史文化財団による東京大茶会は様々な流派が一堂に会し、平成20年の秋に始まり毎年同じ時期に開催されています。これまで17万人を超える方々が参加されています。東京だけでなく、あなたの住む地域でも、高校・大学の茶道部を中心としたもの、お寺主催の野点会やお茶会などを催しているところもあるようですので、是非インターネットなどでチェックしてみてくださいね。