9月の声を聞いた途端、日中は暑さが残りますが、朝晩は過ごしやすくなりますね。暑い夏の間はできなかった事にチャレンジしたくなる季節到来です。
この夏は、「シン・ゴジラ」が空前の大ヒット。久し振りに映画館に足を運んだ!という方も多いと思います。映画産業暗黒時代と言われている昨今、映画ファンには嬉しいニュースでした。秋は映画・読書・美術鑑賞などゆっくり時間をかける予定を組みたい季節。ちょっと目先を変えて大人向けの映画祭をチェックしてみませんか。

コメディ・サブカルチャー好きな方は浅草・上野へ

「したコメ」と、ファンの方々にはすっかり恒例イベントとなっている映画祭、ご存知ですか?
正式名称は、「したまちコメディ映画祭in台東」。今年で第9回目を迎えます。浅草と上野という日本屈指の映画人・喜劇人が集う場所で開催される「笑い」をテーマにした一大イベントです。総合プロデューサーは、台東区在住のいとうせいこう氏。上野地区は東京国立博物館平成館など3会場、浅草地区は浅草公会堂など2会場で開催される街を挙げてのお祭りです。
メインのコメディ映画上映の他、講義、ワークショップ、お笑いライブなど内容は盛りだくさん。吹替映画に関する講義、特殊メイクアップアーティストによる特殊メイク体験(小学生対象)、台東区内の学校(小学校から藝大まで)のブラスバンド部等が奏でる映画音楽を聴ける無料コンサートなど、大人だけでなく子供たちも楽しめるイベントも開催されます。筆者が注目しているのは、映画マニア向け雑誌・映画秘宝主催の「映画秘宝まつり」です。日本で中々人気が定着しないと言われているハリウッド等海外のコメディ映画を映画秘宝創刊者の映画評論家・町山智浩氏や水道橋博士氏などがわかりやすく解説してくれる上映会です。筆者も数年前に観覧しましたが、彼らの軽妙でわかりやすいトークですっかりコメディ映画の魅力にはまってしまいました。海外コメディ映画は各国の文化やギャグやパロディーがその国の人にしかわかりにくい…などの難点があります。しかし理解しづらいギャグやパロディーを日本のギャグやパロディーに置き換えて翻訳してくれているなど、日本人でも十分楽しめるという事がこのイベントでわかったような気がしました。
秋というと、しっとりとした気分になれる映画が思い浮かびますが、時にはコメディ映画で思いきり笑うのも良いですね。「笑い」をテーマに様々なジャンルの文化を深く掘り下げて楽しませてくれるこの映画祭、サブカルチャー好きの方にもオススメです。
期間は9月16日〜19日まで。人気イベントはチケットSold Outのものも多いようなので、事前にチェックしてからお出かけしたいですね。

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