「今、問題なのがブルーライトです。パソコンを使わない仕事はほとんどないといってよいくらいですし、スマートフォンも一日中手放せない。いわば四六時中ブルーライトによる刺激を受ける生活です。ブルーライトは人が目で見ることのできる光(可視光線)の中で最も強いエネルギーをもち、網膜から脳へとダイレクトに届けられるために、脳への刺激が強いのです」

 対策としては、パソコンを使う時は画面の光量を落として使う、ブルーライトカットの眼鏡をかける、などもおすすめです。

■頭痛が起きた時の対処法

「頭痛が起きた時に、市販の鎮痛剤をのんで痛みをとる。これは対処法として間違っていません。ただし、市販の鎮痛剤は痛みは取れますが、水面下にある脳の興奮を抑えることはできません。脳の興奮を長年放置しておけば、脳過敏症候群になりやすくなります」と清水先生。

 また、鎮痛剤をのみ過ぎることで、頭痛の症状が悪化・慢性化してしまう「薬物乱用頭痛」を招く危険性もあります。頭痛と上手につき合っていくには、鎮痛剤の適切な使い方を身につけることが必須。薬をのまずに痛みを我慢するメリットはないため、用法・用量を守って服用し、痛みは早くとってしまいましょう。女性の場合は月に4~5回、男性は月に1~2回、頭痛で市販の鎮痛剤をのむのは問題ありませんが、服薬回数がもっと多くなるようなら、頭痛に精通した医師による治療が必要です。

監修/清水俊彦先生
監修/清水俊彦先生

監修/清水俊彦(しみず・としひこ)先生
医学博士。東京女子医科大学客員教授。86年日本医科大学卒業。92年東京女子医科大学大学院修了。95年米国National Headache Foundation認定医。東京女子医科大学脳神経センターや汐留シティセンターセントラルクリニックなどで頭痛外来を担当。著書に『脳は悲鳴を上げている』(講談社+α新書)、『頭痛女子のトリセツ』

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