
週刊朝日






水野美紀が“書く”ことにこだわる理由「人間のことを深く掘り下げたい」
「余力ゼロで生きてます。」というのは、俳優・水野美紀さんの子育てエッセーのタイトルである。「そりゃあ俳優もやって、バラエティーにも出て、子育てもして、エッセーまで書いていたら仕方がないだろう」と、“余力ゼロ”を当たり前のこととして受け止める人は多いだろうが、実は水野さん、演劇ユニットの主宰者という顔も持っている。2007年に「プロペラ犬」を立ち上げ、12年には自身で脚本を手がけ、さらに16年には、脚本のほか演出も担当した。その初めて作・演出を手がけた舞台「珍渦虫」の上演中に妊娠がわかり、ずっと仕事中心で生きてきた日常の景色は一変した。