書評『段ボールはたからもの 偶然のアップサイクル』島津冬樹著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

《話題の新刊 (週刊朝日)》

段ボールはたからもの 偶然のアップサイクル 島津冬樹著

このエントリーをはてなブックマークに追加
朝山 実書評#話題の新刊

 段ボールに魅せられた著者がアジアからアフリカ、欧米まで約30カ国を旅したエッセイ集。旅の目的は段ボールの収集で、それも使用済みのものだけ。人の手を経たところに想像をかきたてられる要素があるという。

 市場などで拾ったりもらったりしたものを用いた「段ボール財布」などを作るワークショップも国内外で開いてきた。副題のアップサイクルとは、廃棄物に価値を与える活動を意味する。著者を追ったドキュメンタリー映画「旅するダンボール」が昨年12月に公開された。

 下調べをしないのが流儀。ブルガリアでは、シリアで活動する赤十字団体の名が入った救援物資用の段ボールを見つけ、どうしてここにと推理する。その都度「なぜ」と考えていく中から、「世界」の仕組みが浮かびあがってくるのが面白い。(朝山 実)

週刊朝日  2019年2月15日号


トップにもどる 書評記事一覧

続きを読む


おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事
あわせて読みたい あわせて読みたい