書評『北斎漫画、動きの驚異』藤ひさし、田中聡著/小林忠監修 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

北斎漫画、動きの驚異 藤ひさし、田中聡著/小林忠監修

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すんみ書評#話題の新刊

北斎漫画、動きの驚異

藤ひさし、田中聡著/小林忠監修

978-4309278193
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 マネやモネ、ゴッホなど西欧の画家を魅了した江戸の絵師、葛飾北斎。本書は、美術の専門家たちが『北斎漫画』の「動き」に焦点を当て、北斎の魅力を見直そうとしている。

 北斎は動くものを徹底的に観察し、絵に残した。泳いでいる人、突風に吹かれて慌てふためく人々、鉦を叩きながら経を読む坊主、宙に舞う獅子。驚くのは、そうした動くものを通じて、水、風、江戸の音といった目に見えないものの動き、さらには人々の「心の動き」までが伝わってくることだ。それは、時代の「動き」を捉え、描き残そうとした北斎のメッセージであると著者は考える。

 動くものを自在に描けるようあらゆる技法を貪欲に学び、一生を絵に捧げながらも、「自分には猫一匹さえ描けない」と晩年に言い涙を流した北斎の、高い理想とこだわりを感じる。

週刊朝日 2017年4月14日号


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