「今は誰にとっても大変な時期。とにかく夫婦でコミュニケーションの量を増やし、ポジティブな感情をたがいに直接届けあうことが何より大切だと強く感じます。今、自分は何が楽しく、何が大変か、本当はこうしてほしいなど、素直な気持ちで向き合い、ホンネを伝えあってほしい。『コミュニケーションをあきらめないで!』と声をかけたい気持ちです。同じ家に助けてくれる家族がいる、一緒に出かけられる人がいるって、本来とても素敵なこと。変化をおそれず、今をともに乗り越えられたら、夫婦関係はきっともっと強いものになると確信しています」

 どんな夫婦も、もとは他人同士。縁あって家族になっても、人と人が暮らすうえで、あれこれ問題が出てくることは否めない。それでも長い人生を考えれば、本当に困った時にそばにいて、自分を心配してくれる存在がいるのは本当に頼もしいこと。夫婦で真摯に向き合い、より良い関係を築くことができれば、ほっと息をつける自分の家が最高の居場所になることは間違いない。(取材・文/スローマリッジ取材班 山本真理)

金井良子(カナイヨシコ)/リクルートブライダル総研研究員。リクルートにて「じゃらんnet」「ゼクシィnet」など数々のネットサービス立ち上げと運営に携わる。2004年10月より「ゼクシィnet」編集長、2010年4月より現職。「GOOD WEDDING AWARD」運営責任者や“ブライダル専門家”としてテレビ番組でのアドバイザーを務める。

※(株)リクルートが運営するリクルートブライダル総研における「夫婦関係調査」
夫婦関係の満足度や夫婦関係に対する考え方など、結婚後の夫婦の意識と行動を把握するために、2011年より行なっている調査。本調査では、性・年代別に定数にてサンプルを回収し、集計の際に実際の性・年代別既婚者の人口構成に合わせるために、サンプルに重みづけを行った(ウエイトバック集計)。数値(構成比・割合)は、一部を除きウエイトバックによる補正後の件数で算出したもの。また、小数点第2位以下を四捨五入しているため、構成比が100%にならない場合もある。