手を振る小泉進次郎環境相(撮影・上田耕司)
手を振る小泉進次郎環境相(撮影・上田耕司)

 東京都議選(定数127)の投開票が4日、行われる。 最終日となった3日は静岡県熱海市で朝から大規模な土砂災害が発生し、2人が死亡、20人の安否が不明となった。被害の深刻さが次々と報じられていた同午後1時頃、小泉進次郎環境相はTシャツにジャケット、スニーカーというラフないでたちで東京都町田市にサプライズ登場した。

【写真】女優のごとく『金魚鉢』に乗って登場した小池百合子知事はこちら

「私がなんでTシャツを着ているかというと、このTシャツはリサイクルのものなんです。私が履いているスニーカーもそうです」

 左手くすり指には滝川クリステルさんとの結婚指輪がキラリと光る。小泉環境相は星大輔候補の応援で町田駅前の街頭に立ったが、熱海市の土砂災害についてもこう語った。

「選挙の中ですけど、静岡県の熱海で大変大きな崖崩れ、土砂崩れが発生しました。政府をあげて状況の確認をやっていますが、環境大臣の私の仕事はこの雨が上がって、状況が見えた後に災害の現場の廃棄物を担当することです。これを一つ一つしっかり対応しつつ、多くのみなさんの安全安心の町づくりを防災の面でもしっかりとやっていかなければいけません」

 都議選の応援演説をキャンセルし、多くの国会議員が熱海の土砂崩れの対応をしているというのに、小泉環境相にとって災害は、雨が上がったら対応すればいい、とどこか他人事のように聞こえる発言だった。

「熱海の被災者たちの神経を逆なでしかねないきわどい発言でヒヤヒヤした」(政府関係者)

 ひととおり演説が終わり、司会者が「ありがとうございました」と締めくくろうとした時、小泉環境相は「すいません、もうちょっとだけいいですか、大丈夫ですか」とまた、話し始めた。

「ひとつだけ言いたいことがある。小池さん、退院されて良かったですね」

 さらにこう続けた。

「小池さんが職場に復帰して、いきなり職場へ行くんじゃなくて、まずリモートでしたよね。実は私もこの国会中に入院したんです。急性虫垂炎になって緊急手術をして、私は1週間も入院しませんでしたが、小池さんを見ていて、リモートができる環境で良かったと思いました」

著者プロフィールを見る
上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

上田耕司の記事一覧はこちら
次のページ
小池知事のリモート公務を語った小泉環境相