申し入れ書には徳島県議会最大会派「県議会自民党」の24人全員が賛同し、署名を付けていた。申し入れ書に問題視される後藤田氏の言動が列挙されていた。
<徳島県知事と徳島県議会はなれ合い関係にあり責務を果たしていないといった趣旨の発言を繰り返す>
<自民党のイメージダウンを狙った発信>
<コロナ禍に便乗して「知事・議会・地元新聞の3密トライアングル」という表現で結託しているようなイメージを県民に与えている>
また、後藤田議員が議員宿舎にタレントの妻、水野真紀氏以外の女性を連れ込んだと過去、報じれたことも<怒りと失望>と指摘されていた。
以前から後藤田議員と徳島県連は大きな溝があった。決定的な対立となったのは2年前の徳島県知事選挙だ。徳島県連は現職の飯泉嘉門知事を支持。後藤田議員は、自身に近い県議を擁立した。自民党所属の徳島県議は憤慨しながら話す。
「県連の総意で飯泉氏と決めたのに、後藤田氏は気に入らんと自分勝手に候補を決めた。本当にひどい。普通、地元が国政に送り出している国会議員を公認せんでくれ、なんて要請することはまず、ありません。後藤田氏がいかに徳島の足を引っ張っているか。やむにやまれぬのこと」
一方、後藤田議員は自身のFACEBOOKで「2年前の知事選のですね、おそらく仕返し。本当にお粗末な県議会議員、知事与党の選挙妨害だ」と反論している。
徳島県連の中では、早くも後藤田議員に代わる衆院議員候補者として、飯泉知事の名前があがっている。だが、後藤田議員は旧徳島3区、現在の徳島1区から7回連続当選と圧倒的な強さだ。
「実は直近の自民党の世論調査で、後藤田氏は野党候補に数ポイント、リードされている。今は昔ほど人気がない後藤田氏。叩きのめすには、人気が高い飯泉知事がピッタリだ。飯泉知事が決断すれば、徳島県連は全面支援、党本部にも公認を求めます。飯泉知事と後藤田氏が無所属で激突して、勝った方が自民党入りでも構わない。絶対、飯泉知事が勝ちます」(前出・徳島県議)