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外国料理の関心高まるイスラエル “食の革命”が進行中

連載「金閣寺を60回訪れたイスラエル人教授の“ニッポン学”」

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ニシム・オトマズキンdot.
エルサレム中心地の市場にあるフュージョン料理レストラン「マハネイェフダ」(ニシム・オトマズキン提供)

エルサレム中心地の市場にあるフュージョン料理レストラン「マハネイェフダ」(ニシム・オトマズキン提供)

 日本での留学中に見ていたテレビ番組で最も印象に残っているのは料理番組です。料理や食に関する番組の多さと、日本人の食への関心の深さに魅了されました。旅行会社のパンフレットには国内旅行、海外旅行用共に多くの現地料理の写真が宣伝用に使われています。

 アジアの他の国を旅した際、現地で「料理の鉄人」「裸の少年」「どっちの料理ショー」「孤独のグルメ」など、料理をテーマにした多くの日本の番組が大変人気であることも知りました。
フュージョン料理レストランで人気の一皿(ニシム・オトマズキン提供)

フュージョン料理レストランで人気の一皿(ニシム・オトマズキン提供)

 イスラエルでは過去20年間に食に関する大きな変化がありました。豚や多くの魚介類を食さない宗教上の理由もあり、元々食に対して比較的保守的であり自宅で食べることが一般的であったのですが、時代の変化と共に外国料理への関心が急速に高まっています。

 いわゆるイスラエル料理と呼ばれるものも劇的に変化し続けています。ファラフェルやフムスという中東料理だけでなく、世界各地のユダヤ人によってイスラエルにもたらされた料理と相まって正確に定義付けるのは難しくなっています。イスラエルの人口の半分は移住者なので料理も多様です。
フュージョン料理レストランの美しいデザート(ニシム・オトマズキン提供)

フュージョン料理レストランの美しいデザート(ニシム・オトマズキン提供)

 また最近では、アジア料理を含む新しい食を試すことに、よりオープンになってきました。イスラエル料理は欧州、中東、北アフリカの影響を受けており、一般的に多様な野菜、肉や魚などが含まれます。パンが主食ですが、最近では米の消費量も増えています。

 例えば私の母の場合、彼女はモロッコで生まれ、幼い頃にイスラエルに移住しました。料理が好きで、主に北アフリカのクスクスや香辛料の効いた魚料理や肉料理などを作ります。15年程前まで両親が外食をすることはめったになく、料理の好みは保守的でした。ところが最近、母はレストランに出かけ、新しい中東料理やフレンチを試し始めました。とは言え、イタリア料理や寿司はまだハードルが高いようです。
伝統的な中東料理であるフムス(ニシム・オトマズキン提供)

伝統的な中東料理であるフムス(ニシム・オトマズキン提供)

 外国料理への関心が高まっている主な理由の一つにテレビ番組の影響があります。今までは政治に関する討論番組が多くの時間を占めていたのですが、最近は食に関する番組が増えてきました。アマチュアの料理人たちがその腕を競い合う「マスターシェフ」などの料理番組が高視聴率を取り、出演者の中には有名なシェフとなり現在活躍している人達もいます。


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