アメリカでは誰もが知っているケチャップであるハインツが仕掛けたツイート
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足立:私がマクドナルド時代に実施した、マクドナルドの略称は「マックかマクドか」というキャンペーンもそうでしたが、実は昔からよく知られている対立構造のネタのほうが話題になりやすいんですよね。

味澤:ツイッターを最も活用しやすいのは、やはり新製品や新サービスを発売する時でしょう。発売前にきっちり話題を作って、発売時の話題を最大化して、その製品やサービスを体験したことが再度話題になるという、ツイッター上に3つの話題の山ができるのが理想だと思います。まず話題化されて、それを試す人が次々と出てきて、その体験談によってさらに波及していくという構造です。

足立:同じソーシャルメディアでも、ツイッターはフェイスブックやインスタグラムとは本質的に違うということを理解しなければいけないと、先ほどおっしゃいました。

味澤:そもそもプラットフォームが違うんですね。ツイッター以外のソーシャルメディアは、何かを伝えることはできますが、話題がどんどん拡散していく構造ではありません。すべてのソーシャルメディアで同じようなクリエイティブ素材を使う企業もありますが、それは理想的ではありません。たとえばインスタグラムなら、画像などをきれいに見せるのが目的で、ハッシュタグも文章的につけます。それに対して、ツイッターのハッシュタグは共有化されたシンプルなもので、もともと会話しやすいように話題を提供するのが目的です。基本的にツイッターはリアルタイムで何が起きているのかを見にくるところだし、みんながリアルタイムに投稿していくプラットフォームです。なので、ソーシャルメディアをひとくくりに考えて企画していたら、もったいないと思います。

足立:それぞれのソーシャルメディアの違いをまず理解して、企業側はそれぞれに合ったコミュニケーションをしましょうということですね。私は常々、話題化するためには、マーケティング施策を企画するまず最初に、ツイッターでどのような話題を作りたいかを考えることが最も効率的、かつ効果的だと提案しています。

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