【望遠レンズのように】
絞りを開いて前後をボカして望遠ふうにみせる。大口径レンズならばもっと大きいボケが得られるが、ほどほどがよさそう。背景の情報を適宜に描写するにはF2.8近辺の絞りが適しているように思う●キヤノンEOS R・EF50mm F2.5 コンパクトマクロ・AE(絞りf2.8・640分の1秒・-0.7補正)・ISO400・AWB・RAW (撮影/赤城耕一)

 土門拳はキットレンズとして購入した50ミリ標準レンズを新品の状態の時に高く売り飛ばして35ミリを買えと提唱していたし、高梨豊によれば、年齢イコール焦点距離説というものがあり、20代なら20ミリ前後の広角で、30代なら35ミリを、私のようなアラカンだと55~60ミリを(基準としての)標準レンズとして使えと言っていた。意外とこれは外れてはいないのではと思えることもある。(写真・解説/赤城耕一)

※『アサヒカメラ』2020年1月号より抜粋

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