たとえばゴルフね、悪いところに行ったわ、池越えなあかんわ、これ打つの難しいわと思うから愉しいんで、いつも楽に打てたらおもしろないでしょう。そもそも王侯貴族の遊びですから、すべてが思いどおりになる人たちが、これは思いどおりにならんと愉しむんですから。

 現役の会社員がゴルフするのがわからんですよ。なにも休みの日にゴルフせんでも、会社に行けば、思いどおりにならん愉しみを十分に堪能できるやろ、と。

 俳句もそう。ああ、ええ景色やという思いを、五七五で言いなさいというから苦しくて、おもしろい。だから僕は種田山頭火は認めない。

 分け入っても 分け入っても 青い山

 だからあ、それを五七五で言わなダメでしょ、と。やっぱり松尾芭蕉さんはすごいです。いい句ありました。

 蛸壺や はかなき夢を 夏の月

 明石あたりでしょうねえ、ツボん中で、夢見てるタコが急にうわあって引き揚げられるんでしょうねえ。ノックさんが、執行猶予があけて選挙に出るいうウワサがあるでしょ。もし本気やったら、この句を贈ったろと思ってます。

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