ご飯とおかずの黄金バランス

 お弁当を構成するのは、主食であるご飯と主菜、そして副菜。これらを、「主食:主菜:副菜=2:1:1」の比率で詰めるのが、牧野流の黄金バランスだ。

全体の半分に主食を詰め、残った半分には主菜と副菜を1:1の比率で詰める。野菜の副菜は2種類にしてもいい
全体の半分に主食を詰め、残った半分には主菜と副菜を1:1の比率で詰める。野菜の副菜は2種類にしてもいい

 主食になるご飯や麺などの炭水化物(糖質)は、脳や体を動かす大切なエネルギー源なので主菜や副菜よりも多めに。主菜は、筋肉を作るためにも肉や魚、卵などの動物性たんぱく質を意識する。副菜は、主菜との食感の変化を意識して、野菜中心のものにするといい。主菜がしょうゆベースの味つけなら、副菜は塩やトマトケチャップなど、別の味にすることも重要。カレー粉などのスパイスやバジルなどのハーブを使うと、味にバリエーションを出すことができる。

 実際にお弁当箱に詰める際は、全体の半分に主食。残りの半分をさらに2等分にして主菜と副菜を詰めると、バランスも整い、キレイに見える。

残してくるなら「ワンハンド」

 十分なカロリーのお弁当を持たせても、残してくることが多ければ、結果的にカロリーが不足してしまう。お弁当を残してくる場合、「食欲がない」「好き嫌いがある」などの理由を考えがちだが、意外に多いのは「食べる時間がない」という理由だ。

サンドイッチなら主菜となる炭水化物と肉や魚、野菜を一度に摂ることができる。おにぎりの具材も工夫次第
サンドイッチなら主菜となる炭水化物と肉や魚、野菜を一度に摂ることができる。おにぎりの具材も工夫次第

「4時間目の授業が押した」「そもそも昼休みが短い」「授業の準備があってゆっくり食べていられない」――。学校の日常は時間に追われ、親が思う以上に忙しい。こうした理由で残してくる場合に有効なのは、手軽に片手で食べられるお弁当。昼休みに何かの準備をしながらサンドイッチを一つ。授業が終わってから短い休みにもう一つ、といった食べ方ができるよう、工夫するといい。

(構成 生活・文化編集部 端 香里/写真 新井智子)