G大阪と浦和に関しては「新監督だから」が理由になるが、その言い訳を使えない開幕3戦未勝利チームが、横浜FC、C大阪、札幌、広島、柏の5チーム。その中で現状、横浜FCとともに「危ない」と感じるのが、柏だ。ここまで第1節・G大阪戦(△2-2)、第2節・FC東京戦(△1-1)、第3節・福岡戦(●0-1)の結果。細谷真大が力強さを増し、マテウス・サヴィオも健在だが、新加入組が多いことでの連携不足とGKのミスが目立って白星は挙げられず。これで昨季後半の10試合と合わせてリーグ戦13試合未勝利(7分6敗)、最後の白星が昨年8月6日の京都戦という危機的状況となっている。チームを率いるネルシーニョ監督は、今季が通算9年目(2009年~14年、20年~)で戦術的な上積みがほぼ見込めないという点も気がかり。起用する選手の人選、配置を考え直すのか、このまま連携向上に励むのか。とにもかくにも、このままズルズル行くと危ない。

 2024年シーズンからJ1~J3の各カテゴリーを20クラブで編成することが決まっており、今季のJ2降格は1チームのみという余裕はある。だが、「自分たちは大丈夫」の油断は命取り。まだ3試合だが、されど3試合。今後、桜前線が北上する中、好スタートを切ったチームはさらなる「歓喜」と「興奮」を、出遅れたチームはサポーターに「希望」と「安心」を、届けたい。(文・三和直樹)