宮崎 僕はよく起業を勧めています。夜のお店で働いている「黒服」(ボーイ)で、非正規で働いていて、「生活が厳しい」と言っていた。それで何に興味があるのと尋ねたら、「夜のお店ではない飲食」と。「それならそこに丁稚奉公に行ったらいい」と僕は言いました。

 興味のあるところで働くほうが楽しいし、そこから起業すればより稼げますから。成功するかはまた別の話ですが、今のまま変化を起こさなければ環境は変わらないですからね。

  • ――ここまで、どうやったら子どもを持つことができるか、結婚できるか、恋愛できるかを考えてきた。しかし視点を変えたほうが、道が開けることがあるという。結婚の先に「幸せ」があると考えがちだが、実はその逆なのかもしれない。

荒川 結婚することや、子どもを持つことだけが幸せということではないと思います。恋愛することも、結婚することも、子どもを持つことも、自分が幸せになるための手段の1つであって、目的ではない。恋愛や結婚という手段に頼らずとも、幸せに暮らすことはできます。

 これは、調査でも明確なんですが、オタクはものすごく幸福度が高い。コミケ(コミックマーケット)に行くとわかりますよ。みんなとても楽しそうです。
 
宮崎 行ったことないですが、行ってみたくなりました。

荒川 自分が幸せになれば、お金も結婚もついてくると私は思っています。

宮崎 それはありますね。僕の友達で、ぽっちゃり系で、第一印象はあまり冴えない人がいるんですが、彼はすごくモテるんです。付き合っている彼女のほかに、さらにいつも複数の女性が周りにいる。なぜモテるかというと、私の分析では、自己肯定感が高くて、人間力があるからです。

 彼曰く、「昔はどうしようもないただの童貞だった」そうですが、いろんなことに詳しいんです。ワインとか、車とか。家電量販店で迷ったときに彼に相談すると即答で返事がくる。「ビックカメラの店員か」ってツッコミたくなるぐらいすごいですよ。

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教育に「壁ドン」を取り入れる議論は有効?