2023年の新年一般参賀にて(写真/アフロ)
2023年の新年一般参賀にて(写真/アフロ)

 久子さまの長女の承子さまは、現在36歳。久子さまも公認のお相手とは、数年前から結婚のタイミングをうかがっているとうわさされてきた。

「ヒゲの殿下」と人びとに愛された故・三笠宮寛仁さまの妃であった信子さま(67)と長女の彬子さま(41)と次女の瑶子さま(39)も、10年後は、信子さま77歳、おふたりの姉妹は51歳と49歳になる。

 将来のことはわからないが、彬子さまご本人は周囲にこう話しているという。

「結婚はしない。三笠宮家に人生をささげるつもりだ」

 若い世代は、天皇家の長女の愛子さま(21)と秋篠宮家の次女の佳子さま(28)だが、10年後に愛子さまは31歳、佳子さまは38歳となる。

 秋篠宮家の長男で皇位継承順位2位の悠仁さま(16)は、26歳になる。

 いま30代、20代の女性皇族は承子さまと瑶子さま、佳子さま、愛子さまの4人。

 10年後には、結婚などにより皇室を離れている可能性が高い。

「その10年後に公務を担うことが可能な70代以下の皇室メンバーは、72歳の天皇陛下と69歳の皇后雅子さま。そして79歳の久子さまをはじめ、77歳の信子さま。67歳の秋篠宮さまと66歳の紀子さま。若い世代では、51歳の彬子さまがいらっしゃる。そして26歳の悠仁さまだ」(小田部さん)

2023年の新年一般参賀にて(写真/アフロ)
2023年の新年一般参賀にて(写真/アフロ)

 公務を担うことが可能な70代以下の皇室のメンバーは合計8人だ。72歳の天皇陛下と皇族は70代が2人、60代が3人、50代が1人の7人である。

 いまの愛子さまや佳子さま、承子さまや瑶子さまといった、若い世代の「プリンセス」不在の皇室となる。

 小田部さんは、

「皇室の人数が少なくなるならば、単純に公務を減らせばいいという声もあります。ただし、担い手が減れば地方を訪ねて人と触れ合う余裕はなくなる。必然的に国民と皇室のきずなはうすれます。それは、象徴天皇としての実態がなくなることを意味します」

 冒頭で述べたとおり、小田部さんは5年後がひとつの節目だと話す。

 なぜなら5年後であれば、愛子さまや佳子さまらの女性皇族の結婚について見通しが立っている可能性が高いからだ。そして悠仁さまの結婚についても候補者のリストアップが進んでいる可能性もある。

 しかし、女性皇族が結婚後も皇室に残るといった議論が5年後までにまとまり、制度として確立されている可能性は低いだろう。

「極端な話、天皇陛下が国事行為をできる環境があればいい、という議論も出てくるかもしれません」(小田部さん)

 日本社会と同じように、皇室の高齢化は深刻な問題だ。タブー視して、目を背け続けた先に見えるのは、どのような風景なのか。

(AERA dot.編集部・永井貴子)