2014年の日米野球で来日したレイズ時代のエバン・ロンゴリア
2014年の日米野球で来日したレイズ時代のエバン・ロンゴリア

 8日に12球団合同トライアウトが行われるなど、各球団の来季に向けた動きが活発化する時期に入ってきた。今年は国内のFA選手に注目が集まっているが、それと同じくリーグの勢力図に影響を与えるのが助っ人の補強だ。シーズン終了後には早くも楽天がメジャー通算130本塁打のマイケル・フランコ内野手(前ナショナルズ、30歳)の獲得調査をしていると報道された。

【写真】今季NPBでコスパ抜群だった助っ人がこちら

 近年はメジャーで実績のある選手が来日するケースが増えているが、今オフも大物のNPB入りはあるのか。今季終了後にフリーエージェント(FA)になった選手、またFAとなる見込みの高い選手から探ってみたいと思う。

 現在話題となっているフランコも顕著だが、来日する大物は直近のシーズンでは苦しんでいる場合がほとんど。そういった条件に当てはまり、実績十分なのがカルロス・サンタナ一塁手(前マリナーズ、36歳)だ。サンタナはこれまで主にインディアンスなどでプレーし、メジャー13年間で通算1533安打、278本塁打、925打点をマーク。しかし、ここ数年は成績が下降し、ロイヤルズとマリナーズでプレーした今季も打率が2割台ギリギリというものだった。

 それでも19本塁打を放っていることに加え、2度最多四球のシーズンがあるように、今季も低打率ながら出塁率が3割を超えているのは、まだ余力はある証拠。また、サンタナは2014年の日米野球で来日するなど日本とも“縁”がある選手だ。この年の日米野球のメンバーでは、今シーズン巨人に在籍したマット・シューメーカー投手、元ヤクルトのアルシデス・エスコバー内野手の2人が来日しており、“3人目”が生まれるか。

 そして、サンタナと同じく2014年の日米野球で来日し、実績がありながら近年苦しんでいるのがエバン・ロンゴリア三塁手(今季はジャイアンツ)だ。ロンゴリアは現在37歳でメジャー15年間の通算成績は1883安打、331本塁打、1131打点とサンタナを上回る。2006年のドラフト全体3位でレイズに入団すると2008年には新人王を獲得し、オールスターにも3度選出された正真正銘の大物だ。だが、ここ数年は衰えも見え、今季も打率.244、14本塁打、42打点と目立った活躍はできず。来季の契約についてはジャイアンツが権利を持つオプションがあるが、破棄してFAになる可能性が高いと見られている。

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サンタナ、ロンゴリアの他には…